確立されたスタイルと、全くのオリジナリティをもって、鋭く重く、既成の文学シーンに切り込んだ稀有の作家レイモンド・カーヴァー。確かな才能を明示する、そのデビュー短篇集から十三篇を収録。
翻訳は村上春樹。村上春樹のエッセイなどで、カーヴァーは頻繁にとりあげられるから興味を持って、読んでみた。
生活から切り出されたシーンには、余計な説明がなく、想像力を働かせて読むことが求められる。だから、一度でストーリーはわかったとしても、何度も何度も読み返してしまう。その作業が、結構うんざりしてくることがあるのだが、この本は、むしろそれが楽しい。
0 件のコメント:
コメントを投稿