そのため、会議は重要な情報交換の場である。にもかかわらず、真剣に参加していない人がいるのは、組織として時間の無駄遣いをしているにほかならない。効率よく業務を進め生産性を高めるためには、どのような会議を行うべきか。会議を十分に生かすためにはどのように参加すべきか。
<会議の事前準備>
会議の目的を理解する
ひとことで会議と言っても、いくつかの種類がある。その目的によって性質や、求められることが変わってくる。参加する会議がどの種類かを把握し、ふさわしい準備を行うこと。
・情報を共有するための会議:プロジェクトの進捗状況を確認する。メンバー間で情報共有する。知識や情報を伝達する。メールや文書で間接的に行うよりも効果的。
・物事を決めるための会議:情報収集、意見交換、知識や経験を出し合う。仕事の進め方、目標など今後の方針を決める。
・アイデアを出すための会議:企画、解決策を生むための会議。どうすべきかの対策を求める。ブレインストーミングなど。
会議の流れを理解する
会議の流れを理解しておくことで、落ち着いて会議に臨むことができる。
・導入:目的、前提、トピックの確認。
・情報交換:問題を明確にする。
・討論:意見、アイデアを出し解決策を見出す。
・まとめ:結論、タスク・アクションの確認、次回の日程・場所など。
<会議に参加する>
参加の心構え
傍観者にならないこと。当事者であるという意識を持つ。そのためには自分ならではの付加価値、新しい視点を持つようにする。参加者に求められていることは何か。出席していても、参加していない、といった人はダメ。
・事前情報として資料などに目を通し、調べるものがあれば確認しておく。疑問点を解消して臨む。
・自分なりの付加価値を加える:自分が提供できる情報や意見をまとめておくと良い。
・議論のポイントをおさえ、会議のゴールを常に意識する。
・参加者の発言は集中して最後まで聴く。
・採決をする場合は自分の態度を明らかにする。
・自ら積極的に発言する。
発言のポイント
短い時間で考えを共有し、会議を実りあるものにする。評論家にならないこと。事実・データをもとに発言する。会議は平等に話せるチャンスでもある。
・当事者意識を持つこと:評論家には誰でもなれる。批評・批判は誰でもできる。課題を発見したら、否定するだけではなく代替案が言えること。
・発言は論理的に:結論を提示し、理由を述べ、根拠・データなどを示す。反対意見を述べるときは個人を攻めない。データや考え、解釈を提示し、その上で発言する。
・積極的に発言する:質問してみる。経験から話してみる。賛成意見を口に出す。
話しやすい場・雰囲気をつくる
話しやすい雰囲気をつくり、生産性、創造性を高める。
・相づちをしっかりうつ:発言者の話が進む。うなづきは潤滑油。
・マナー、ルールを守る:進行をさまたげない。開始時間を守る。携帯電話を切っておく。感情的にならない。
・アイコンタクトを活用:相手の目をみることが説得力をつける。時々視線をはずし、やさしく見ること。
<会議の成果をまとめる>
議事録の役割
会議の結果を活かすには、会議で何があきらかになり、何が決定し、何が課題として残ったかをはっきりしておくことが大切。議事録は次の仕事への基本情報となる。
議事録の構成要素
・会議名
・議題
・日時
・場所
・出席者
・目的
・議事内容
決定事項
検討事項
課題
・今後やるべきこと
・次回予定
情報共有の役割
議事録は出席していない人にもわかりやすく書くこと。
・書かれたことが決定事項であり、容認されていることという証明となる。
・顧客との会議の場合「言った言わない」でトラブルになることを防ぐ意味もあり、一度承認を得たことを覆されないための防衛策ともなる。
・議事録の配布には議長の確認を得て、なるべく早く配布すること。
参考:START DASH トレーニングキット ビジネススキル・パワーアップ編 〔2〕
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