2007年11月16日金曜日

COMPANY Forum 2007 [Memo]

人材マネジメント論 ~これからの組織戦略と人材について~
慶応義塾大学大学院
政策・メディア研究科教授 高橋俊介氏

これからの組織戦略と人材には、どのような素養が求められるのか。

■これからの組織環境
経営環境の変化が早くなることから、将来の予測・管理がより困難になる。短期的な「目的合理」と、中長期的な「価値合理」を意識して使い分けることが求められる。無意識にではなく「意識的」に使いわけ、あてはめていくことが重要。

目的合理・・・ゴールが把握しやすく、逆算してコスト・プランを考えることができる。例)四半期決算など
価値合理・・・到達点が見えないため、信じてやり続けていくことが重要。例)CSR経営、投資型人材育成など
リーダーシップの役割を分散化した組織が求められる。自律したリーダー人材が大量に必要。

ダイバーシティ、ワークライフへの取り組みで働き方が変わる。暗黙知として個々にインプットされた知識をアウトプットし、形式知として仕事の見える化を図る。

■自論によるWhat構築
物事を判断するにあたり、どのような自論を前提にして、その判断を行うのかを意識していること。何をなすべきかを常に発想していることが大切。

さらに、それら情報を自ら発信することが成長につながる。自分と異質な人に発信しているか?自分に近い考えの人に発信するだけでは、広がりが期待できない。人脈に多様性を持たせること。

■ハードリーダーシップ、ソフトリーダーシップ
「ハードリーダーシップ」は縦の関係で人をひっぱり、やる気を出させる。ビジョンの提示、目標達成への信念など。

「ソフトリーダーシップ」は横の関係で人を動かす。他者理解、人間関係への気配りなど。「総合力」を発揮するためには必ず必要な人材。様々な部署・企業をかけずりまわって、調整や説得を行える人。
→総合力とは?「1+1+1≦3」を総合力とは言わない。

「自分が人にされて嫌なことは、人にしてはいけない」だけでなく、「自分がされてOKなことも、人によっては不快に感じることがある」というところまでを理解できる人が、ソフトリーダーシップの素養を持つ。組織の縦関係のみの経験は、ソフトリーダーシップが育たない可能性がある。

■考え方を伝達する
野球型ではなく、サッカー型。「これをやれ」ではなく「こういう考え方でやれ」という、ビジョンのコミュニケーションをとる。腑に落ちるまで、様々な形で説明を試みる。判断の基準をわかりやすいレベルで相手に明示する。わかってやっているのか、言われたからやっているだけなのか、質問をしてみる。

■柔軟に学習し成長し続ける能力
仮説→計画→経験→検証。経験からのフィードバックを必ず検証し学習すること。一人でやるのではなく、みんなで検証し学ぶ。暗黙知は形式知に。

ただし、自分の限られた具体的経験をそのまま一般化しないこと。ゆがんだ自論をさも普通であるかのように語り、都合の悪い面には目を向けない。

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戦略的人材育成のための新しいCU ~人材育成情報e化への取組み~
株式会社レビックグローバル
代表取締役社長 川口 泰司 氏

CUの定義、歴史から始まり、CUの必要性・期待される効果を説明。「e化」によって、これからのCUに求められていくテーマや実装手段を説明し、情報の一元化のメリットを説く。

ニーズ分析

アセスメント

カリキュラム策定

対象抽出

研修実施

効果測定

上記の流れを、営業研修を例に解説。後半はCUサービスのイメージや特長など。

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成長し続けるローソン大学 ~「COMPANY Learning Management」を用いた人材教育~
株式会社ローソン ヒューマンリソースステーション
人財開発リーダー 中村 剛 氏

■教育プランと課題

ローソンの個店主義
・CVSのスーパーバイザーを育てる。
・トップダウン型ではなく、現場での問題解決。
・お客様の嗜好を捉えるための学習。
・ノウハウを共有。

それに基づき、目指すのは、
1.イノベーションの推進
2.権限委譲と経営者の育成
3.一人一人のスキル向上
4.ナレッジの共有化
5.継続・連続した教育プログラムの策定

■管理者?研修(研修対象がよくわからなかった)
ベーシックな学習は一人でもできる。コンプライアンス、環境問題などの情報知識の周知。eラーニングを活用。

高度な知識レベルはインタラクティブな学習が必要。経営戦略、マーケティング、論理的思考、問題解決。これら4つの知識を学習。その上で自社ケースを元に討議を実施。新浪社長も必ず参加。

経営の視点で見る。日々のオペレーション、中期ビジョンよりも別の視点を持つ。

■eラーニングの導入
・効果・効率
コストを下げ、質を最大限に

・受講者への思いやり
拘束時間の削減

・育成プログラム
キャリアパス、制度の整備

目指すところ。
「必要な人」が「必要な時」に「必要な研修」を受けられる環境作り。


以上。

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