2006年11月13日月曜日

人工弁と生活への影響









今朝は納豆が朝食に出ました。今後は納豆を食べる度に、手術で粘ってくれたA先生を思い出すでしょう。

弁膜症の治療で弁置換手術を行う場合、置換する弁には「生体弁」か「機械弁」が用いられます。それぞれ素材・寿命が大きく異なります。

機械弁の素材は金属で耐久力に優れています。個人差はありますが、20~30年以上(もっと長いという意見もあるみたい)はもつと言われています。一度置換手術を行えば、再手術の可能性が低いのがメリットです。

ただし機械弁は身体にとって異物であり、血栓ができやすくなってしまう問題があります。血栓が脳に飛んでしまうと脳梗塞を起こすなどの危険があります。

血栓を予防するためには、生涯「抗血液凝固剤(ワーファリン)」を服用することになります。血をサラサラにする薬です。常にワーファリンの効き目を一定に維持し、血栓ができるリスクを回避しなければなりません。

ワーファリンの効き目は、食生活の影響を受けやすく、特にビタミンKの過剰な摂取が禁止されます。主に「納豆・ブロッコリ・クロレラ」などが相当します。ビタミンKは緑野菜にも多く含まれていますが、これらは過剰に摂取しなければ大丈夫なようです。

また、ワーファリンは血をサラサラにしますが、出血が止まりにくいという合併症の危険もあります。

一方の生体弁はブタの心臓など、人間の心臓と比較的近い素材でできているそうです。そのため置換手術後、一定期間はワーファリンの服用が必要ですが、いずれは必要がなくなります。

生体弁は身体への親和性は高いのですが、弁そのものの寿命が短いということがあります。私は8年くらいだろうと説明されました。この場合は再度、新たな弁に置換する手術が必要になります。

ワーファリンの服用が必要ないため「生活の質(QOL)」の向上を求めて生体弁を選ぶ人も増えているようです。

2 件のコメント:

メディカルテクニカ さんのコメント...

はじめまして

kemi さんのコメント...

はい。はじめまして。
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